Note

English Paper Reading / Presentation

英語輪講とは

英語論文を一つ選んでもらい,その内容をPowerPointで発表してもらうというものです.
その著者になったつもりで,かなり細かいところまで理解してください.
 
その論文が引用している論文等も読まなければいけないので,早めに準備を行ってください.
論文の内容を実装する必要はありません.
 
ここで決めた論文を夏の本番輪講で読んでもらうことになるので,論文選びやPowerPoint作成は真剣に行ってください.
あとあと楽になります.
 

英語輪講 輪講発表当日について

発表当日には,
1.スライドを印刷したもの(A4)
2.題材論文を印刷したもの(A4)
3.論文の内容の要約(Texで書いたもの) (A4)
を用意してください.
 
1.に関して,12ページ/枚,裏表印刷(表6スライド,裏6スライド)でカラー印刷です.
15部くらい用意するとよいかもしれません.
また,スライドを作る際,表紙スライドに論文タイトル・著者・著者の所属・出典を書くようにしてください.
 
2.に関して,ページ割は2ページ/枚,裏表印刷(表1ページ,裏1ページ)で,
部数は最低限,杉本先生の分があれば構いません.
カラー印刷でお願いします.
 
3.に関して,ページ割は2ページ/枚,裏表印刷(表1ページ,裏1ページ)で,
部数は最低限,杉本先生の分があれば構いません.
カラー印刷でお願いします.
 

発表の形式について

発表は10分間です.±30秒までは許します.
ベルの鳴る時間は,8分,10分,15分です.
(情報工学輪講の発表は10分,質疑応答が5分)
 

発表する論文の条件について

・英語で書かれた論文であること
・近年3年以内に発表された論文であること
・6ページ以上の論文であること(8ページ以上がベスト)
・著名な学会,論文誌で発表されている論文であること(参照)
・先輩が輪講発表に使用していないもの(参照)
・参考文献が多いもの (10個以上?)
・実験を行っているもの
 

発表する論文の相談について

「必ず」杉本先生のOKをもらってから発表する論文を決めてください.
わからないことがあったら遠慮なく先輩方に聞いてください.
 

論文決定メール

発表する論文がかぶらないためにも,
発表することが決定した論文についてall [a t] imlab.ics.keio.ac.jp宛にメールを流してください.
 
<書く内容>
・論文タイトル
・著者
・掲載誌
・巻/Vol.
・号/No./Issue.
・年
・月
・ページ
・簡単な概要(日本語/英語どちらでも可,頑張って翻訳しても,コピペでもOK)
 
↓論文決定メールの例
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件名:輪講論文の決定
B4鐘ヶ江です.
英語輪講の論文が決定しました.
論文タイトル:Real-Time Human Pose Recognition in Parts from Single Depth Images
著者:Jamie Shotton,Andrew Fitzgibbon,Mat Cook,Toby Sharp,Mark Finocchio,Richard Moore,
Alex Kipman,Andrew Blake,Microsoft Research Cambridge & Xbox Incubation
掲載誌:IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition
年:2011
月:6
ページ:1-8
概要:
時間的・運動学的な情報を使わず,人物が写った一枚のデプス画像から姿勢と関節の3次元位置まで推定する.どのような姿勢,体形,着ている服でも一貫して200FPSで動作する.
多量の学習データセットから木構造を用いて人物の姿勢を推定し,体の部位ごとに色分け表現することで難しい姿勢推定の問題を単純な物体認識の問題へと落とし込んだ.関節の3次元位置推定では,それぞれしきい値を設定することで間違った推定結果を弾いた.その結果,最終的に満足のいく精度で各関節の三次元位置の推定が可能になった.
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PowerPointについて

「日本語」のスライドで,「日本語」で発表してもらいます.
[タイトル] -> [背景] -> [関連研究] -> [目的] -> [理論] -> [実装] -> [実験] -> [考察] -> [まとめ]
という流れです.
 
また,「必ず」タイトルスライドには以下を明記してください.
1. 日本語タイトル
2. 英語タイトル
3. 出典
4. 著者
5. 所属
 

Power Point チェック項目 (論理編)

1.背景->関連研究->(従来研究)->目的までの「問題提起」をする流れが明確かどうか

その論文が研究として成り立っているかどうかを明確に主張するには,
「新規性」の主張を行わなくてはなりません.
 
「新規性」を主張するには,
その研究分野のおおまかな背景を説明し,
その背景を実現するために,従来からいろいろな研究がされていて,
いままではこういうことしかできていなかったけど,今回はこういうことをしたい,
といった論理の構造を組み立てることが必要です.
 
つまり,問題を解決するためにはまず,「問題提起」ができていなければなりません.
 
研究分野の「背景」の問題点を解決するということを目的として出してしまう人がいますが,
そのような背景の問題点を解決しようと様々な研究がなされているはずで,
そのような「関連研究」で「できなかったこと」を洗い出したほうが適切だと思われます.
 

2.提案手法の説明がその目的を達成するための説明になっているかどうか

著者はあるアイディアを使って,その目的を達成しようとしているので,
そのアイディアを目的を達成するために使ったという説明でなくてはなりません.
「なぜ,そういった手法を使うと目的を達成できるのか」ということが明確になっていることが大切です.
 

3.提案手法の本質的な要素が説明されているかどうか

著者はコアとなるアイディアを考えついて,ある目的を達成しようとしており,
そのコアのアイディアの説明がないと,この人は結局何をやったのかがわかりません.
コアのアイディア(手法)を重点的に説明してあげるとよいでしょう.
 
既存手法を組み合わせたという場合でも
既存手法を組み合わせることによってできる効果や
既存手法を組み合わせた理由を考えて説明するとよいでしょう.
 

4.実験が提案手法の有効性を示しているかどうか

論文では,目的を達成するために提案手法が有効かどうかを定量的に,あるいは定性的に証明しなければなりません.
実験はそれをするために行うものです.
「なぜ,その実験をする必要があるのか」
「論文中の実験結果から何が言えるのか」
が明確である必要があります.
 

Power Point チェック項目 (デザイン編)

基本的には,ここを参照 してください.
 
<チェック項目>
・1行にまとめられるところは1行にまとめられているかどうか
・単語の途中での改行がないかどうか
・「です」,「ます」調が使われていないかどうか
・ページ番号のフォントは大きいかどうか (14~16pt?)
・図のキャプションは必ずつけているかどうか
・英語で書かれた図中の文字は日本語に直しているかどうか
・関連研究やURLの参照はしているかどうか
 

Texによる論文の内容の要約作成について

今後論文を書くときなどにはTexで文章を書き,PDFで出力してもらいます.
そのことに慣れてもらうために,英語輪講では,
Texで「論文の内容の要約」を「日本語」でA4の両面一枚(2ページ)で文章にまとめてもらいます.
 
Texをインストールして,「論文の内容の要約」を作ってください.
 
PowerPointが出来上がってから,その内容を文章にしたり,PowerPointの図を使ったりすると捗るでしょう.
杉本研のファイルサーバーに,去年までの先輩が作成したTexがUpされていると思うので是非参考にしてください.
 
Tex インストール 参考サイト
 
画像の挿入をする場合には一度画像をeps形式に変換しなくてはいけません.
おすすめのソフトはこれです.
 
Texについて色々リンク集
 

読んだ論文のまとめ方

論文を書くときにはかならず参考文献というものを書いて,それを引用することで自分の論文の新規性などを主張します.
この参考文献をまとめておくと卒業論文などに後々ものすごく役に立ちます.
読んだ論文を参考文献リストとしてまとめておくと非常に便利です.
 
ツールとしてはJabrefがおすすめです.
http://jabref.sourceforge.net/
Jabrefの使い方については
http://keijisaito.info/arc/biblio/jabref_jbib.htm
で詳しく説明されています.
 
基本的には,
1.Google Scholar(http://scholar.google.co.jp/)の上部の「設定」をクリック.
2.文献情報マネージャのBibtexへの文献取り込みリンクを表示するにチェックを入れ,保存ボタンを押す.
3.キーワードを入れて検索
4.検索されてでてくる論文へのリンクの下に「Bibtexに取り込む」というリンクが出てくるのでクリック.
5.リンク先の文字列をコピー
6.JabRefの新規データベースを作り,「新規Bibtex項目」を作成し,その「Bibtexソース」にコピーした文字列をペースト
することによって,参考文献リストとしてまとめることができます.