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展示について – IVRC Memo

準備はなるべく早く!

展示の前の準備が非常に重要です.
この準備の時間が勝負の80%を決めるといっても過言ではありません.
余裕をもってなるべく早く現地入りしましょう.
前々日から準備ができると吉.
 
準備の時間を多くとることによって,
システムを調整できる時間や装飾に使える時間も増えるし,
結果的にバグに気づく確率,事故や故障を未然に防ぐことのできる確率も格段に上がります.
早く現地入りすることは百利あって一害なしなので,他のチームよりも早く現地入りしましょう.
 
バーチャルロープスライダーの場合,予選大会,決勝大会ともに一番乗りでした.
 

回転率! 回転率!! 回転率!!!!

体験者の回転率が非常に大切です.
並んで待っていてもなかなか体験できなければ,空いている他のブースに行ってしまいます.
そのことで体験者はその作品を体験しないまま帰ってしまい,
特に一般層の支持を大きく失ってしまいます.
 
展示時間もそんなに多くはなく,また学会等と併設なので体験者は並ぶ時間に時間を割いてはくれません.
回転率をあげて一人でも多くの人が体験できるように体験を設計しましょう.
 
バーチャルロープスライダーの場合,実際の体験時間を7~14秒ほどにしました.
また,体験者がシーン選択をしている時間に初期位置合わせをおこなったり,
HMDやヘッドフォンをつける時間をなるべく短くしたりと非常に効率的にスタッフが動くようにしました.
そのことで,より多くの体験者を体験させることが可能になりました.
 

もっとやりたい!と思わせる (リプレイバリュー)

ただ,「体験時間が短いと体験者の満足度が下がるのではないか」という意見が出ると思います.
しかし,人が感じる満足度は絶対量ではなく,密度だと考えています.
つまり,「単位時間あたりの満足度」を最大にすることによって,人は満足感を得ることができると考えました.
よって,「体験時間を必要以上に長くする」ことは密度を下げる要因であるし,
また,「作品の単位時間あたりのクオリティ」も上げていかなくてはいけません.
 
そして,この「単位時間あたりの満足度」が最大であると,
「え,これで終わり? もっとやりたい!」
「またやりたい!」
といった人が出てきます.
そうなればこっちの勝ちです.
その人が満足するまでさせてあげましょう.
 
また今回,バーチャルロープスライダーでは,いろいろなシーンを用意しましたので,
体験が1回で終わらず,ほかのシーンも楽しめる設計になっており,
「ほかのシーンもやってみたい!」
と思わせることができました.
これが観客賞を総なめにできた一つの要因だと考えられます.
 
「単位時間あたりの満足度を最大」にし,かつ「リプレイ性がある作品」にすると賞をとりやすくなります.
 

体験者対応は女性メンバーを活用する

体験者の応対には女性メンバーを活用しましょう.
野郎が応対するだけで,相手に威圧感を与えてしまい,特に子供や女性などが近寄りがたくなってしまいます.
そうすると体験者の総数が減ってしまうために,結果的にいい評価を得ることができません.
客対応は女性陣にまかせ,男性陣は裏方の仕事にまわりましょう.
 
男性陣にはつらい現実ですが,受け入れましょう.(ただし優しそうなイケメンは例外)
普段から女性スタッフには(気持ちよく働いてもらうために)優しく接してあげることも大切です.
 
いない場合はドンマイ!
どんよりしたいつもの顔ではなく,
なるべく営業スマイルで,清潔感のあるきれいな格好をしてお客様対応しましょう.
 

体験者の様子を周囲の人に見せる

体験者の体験の様子を,並んでいる人,展示の周りにいる人に見せるように心がけましょう.
 
基本的に体験者以外の人はその作品の面白さを「体験者の様子を見て想像する」ことしかできません.
体験の様子がわからなければ,その作品をやってみようとも思わないでしょう.
 
体験者をブースの中に連れこみ暗幕などで隠してしまうと,
周囲の人は体験者の様子をリアルタイムで見ることができなくなります.
こういった場合,体験の様子をあらかじめ撮るか,ブースの中の様子をカメラで撮って,
ディスプレイやプロジェクタなどで表示するなどの工夫が必要だと考えられます.
 
短期間の展示の場合,こういった口コミ効果は非常に重要で,
面白そうな反応をする体験者がいるだけで,
「私もやってみたい!」
という人が増えてきます.
体験者の生の声を周囲に反映させることによって,集客力をアップさせましょう.
 
バーチャルロープスライダーの場合,
体験者にHMDをかぶせていたのですが,そうすると体験者がどういう映像を見ているのかということが
周囲になかなか伝わらない状況でした.
そこで,HDMI分配器を用いて,
体験者が見ている映像をプロジェクタで表示させ,
体験者がどういう体験をしているのかを周りの人たちに想像させるという工夫を凝らしました.
また,下手に暗幕などでブースを覆わず,体験者の声が外に漏れるようにしていたので
体験者の悲鳴などが周囲に聞こえ,結果的にとてもいい宣伝効果となりました.
 
「俺たちの作品は体験したものしかわからない…!」と硬派ぶるのもいいですが,
体験者は,意識的にも無意識的にも
「その体験をするまでの時間+体験時間と,体験をすることによって得られる面白さとのトレードオフ(費用対効果)」
を考えて体験する作品を選びます.
「体験しなければ面白さがわからない」という作品はどうしても不利になってしまうので注意してください.
 

様々な人への対応

決勝大会では特に重要なのですが,
未来館で行われる決勝大会では子供や一般人がかなりの人数来ます.
子供の安全対策,女性の化粧対応やヒール対応,スカート対応など,幅広い人になるべく対応していきましょう.
女性対応は女性メンバーに意見を聞くとよいです.
 

メモ,メモ,メモ…!

コメント,質問,感想はメモしておきましょう.
人間は忘れやすい生き物なので,すべての音声情報を保存できるほどの脳の容量はありません.
客対応やシステムの制御はかなり忙しいので,メモ係というのを単独でつくっておくと吉.
他人に自分たちのシステムを使ってもらう機会は貴重なので,体験者のコメントはとても役に立ちます.


 
1.まずはこれを読め
2.企画立案について
3.企画について注意すべき点
4.プレゼン審査について
5.書類・Web入力・メール報告について
6.実装について
> 7.展示について
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